根回し [ゼロワンの設計を語ろう]

今工事中の吉祥寺PJのシンボルツリーを決めに行って来た。
常緑で3階の窓からも見える樹高となると、意外と選択肢は少なく、今回は事前にクスノキあたりに狙いを定めていた。クスノキの生産(!)畑は成田から海岸のほうへ行った場所にある。同じような形、大きさの木がずらりと並ぶ。皆、主の幹がすっと垂直に立ち、整った樹形が整然と並ぶ様は、正に生産という言葉がぴったり。
そんな優等生が並ぶ中、一本だけ先が大きく枝分かれし、途中の枝も暴れるように乱れている木を見付け、迷わずその木を選んだ。さしずめ、農協なら、はねられてしまうのかもしれない。もともと、クスノキはまとまった形のものが多く、ちょっと物足りなさを感じていたので、何百本とあるある中、一本だけあったその木は出会いそのものだと思った。造園農家の人も造園業の人もちょっと驚いていたようだ。笑)。
成田から吉祥寺に移植するためには、根廻しと言って一年前から根を切るなどの準備をしておかねばならない。なので、来年完成の計画なのに今から木を選ばねばならないのだ。これぞ、「根回し」の語源。まことに用意周到な万全の準備、これなしだと、枯れてしまうリスクが高いらしい。

整然と並ぶ木



選んだ木

透ける素材:エキスパンドメタル [ゼロワンの設計を語ろう]

staff kobayashi

美容室Flash@渋谷 先日引渡しを完了しました!

テーマは 「やわらかく区切る」

001 のコピー

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透ける素材:アルキャストグリル [ゼロワンの設計を語ろう]

アルキャストのグリル格子。装飾的なデザインが多く、うまく使われている参考例も少なくて、なかなか使う機会も勇気(?)もなかったのですが、ようやく使う機会がありました。
レースがかかったような柔らかな見え方が狙いで、日の光や照明の光などによって様々な影を落とし、時間や季節によって移り変わる深い表情が魅力的です。

今回のこだわりは、

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分譲マンションの設計監理 [ゼロワンの設計を語ろう]

浅草の駅から徒歩3分、隅田川の公園に面し、
正面にスカイツリーを望む絶好のロケーション。
この春に分譲開始されるRC14階建て、
免震構造のマンションの設計監理をしています。
とにかく広告がすごい。
テレビCMのような動画に写真のようなCG・・・・
http://www.tr3.jp/
普段、注文住宅やコーポラティブハウスといった
住まい手の顔が見える住宅の設計が圧倒的に多い
ゼロワンオフィスですが、今回はデベロッパーとの仕事です。
色々な意味で新鮮で驚きの連続でもあります。

写真 (1)

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地主の想いから始まったプロジェクト [ゼロワンの設計を語ろう]

昨年夏に竣工したコーポラティブハウス『tradica』は、大きな土地を持つ地主の方から、「先祖から受け継いできたこの土地を大切にしてくれる人に住んでもらいたい」と言う要望にたいして、コーポラティブハウスを提案することで実現をした計画です。

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相続対策で敷地全体を維持継承することが困難になり、やむを得ず大半を手放さざるを得なくなってしまった地主ですが、そこがさらに細分化されていくことに強く抵抗があったようです。敷地の一角に自宅を残す心積もりの地主にとって、かつての自宅の一角にミニ戸建て開発が行われたり、賃貸や分譲マンションになること対し、否定的な考えを持っておられました。とは言っても、大きな敷地に大きな一軒家を構えて、ずっと住み続けることの難しさを実感している地主にとって、大きな戸建てを期待するにも、可能性の低さと将来に対しては不安があるようでした。そうした中、正にコーポラ住宅と言うスタイルは地主にとって、思い描いていた理想の姿に近いものだったようです。すまい手の顔も見え、住まいに対する思いの深さもあり、将来すぐに再開発されるリスクも少なく、まとまった空地や緑などが末永く継承されるであろう住まいの形、漠然と追い求めていた思いを一気に解決してくれるのが、コーポラティブハウスだったのです。この計画は、すまい手だけではなく、元地主の夢をも背負った計画だったのです。

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目地について [ゼロワンの設計を語ろう]

staff fujita

壁目地

ちょっとした気遣いを自然にできる人はすてきだなと思うのですが、これは建築においても当てはまります。ちょっとした(時には大きなものもありますが)気遣いをさりげなく形にする。もちろん見た目も美しく。そうしてつくられたものは、シャンとした中にどこか優しさを感じます。
ゼロワンの設計においてもそこは目指すところであり、気をつけています。では、具体的にどこか?

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ゼロワン版「グリーン・ニューディール」構想 [ゼロワンの設計を語ろう]

次のコーポラ、まずは目黒区原町プロジェクトでゼロワンオフィスがやりたいことは、「一家に一本の自分の樹」を持とう!と言う「グリーン・ニューディール」計画です。
櫛形山:06アヤメ平


ご存知ニューディール政策は、アメリカのルーズベルト大統領が先の世界大恐慌時に行った、ばら撒き?財政主導型の経済対策。“New Deal”とは、トランプゲームなどで、親がカードを配り直すことと言う意味だそうですが、「ゼロワン版グリーン・ニューディール」とは、言葉そのまま「緑を新しく配する」つまり、入居する人たち皆に記念樹を配ると言うか、自分で選んだ樹をそれぞれ植えようと言う計画です。季節と共に表情を変え、時間と共に成長する樹木、建物も同じように時を経て味わいを増して行く、そんなコーポラを作りたいです。



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こだわりのデザイン-12:圧倒的な鉄筋量 [ゼロワンの設計を語ろう]

ゼロワンオフィスのこだわりは表面的なデザインにとどまりません。
構造システムにもこだわっています。自由設計を最大限生かすべく、
そして、気持ちのよい空間を目指し、柱や梁のない薄肉ボイドラーメンをよく採用しますが、さりげないコンクリートの壁に見える壁一つを取っても、圧倒的な鉄筋量になります。この写真は壁の配筋ですが、建築の専門家であれば驚く写真だと思います。
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こだわりのデザイン-11:支持地盤は必ず確認 [ゼロワンの設計を語ろう]

これはJ-patioの試験杭の立会いのときの写真。
杭がない場合は支持地盤を目視できます。実際に掘り終えた地盤まで下りて、その上を歩き土を確認できます。しかし、杭の場合の支持層は、はるか土の中なので、慎重な確認が必要です。
ボーリングと言う地質調査を事前に行いますが、広い敷地の中で一箇所か二箇所しか行いません。何しろ相手は土の中、実際の杭を打つ場所の地層が事前調査と同じかどうかはわかりません。

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こだわりのデザイン-10:コンクリートの表情 [ゼロワンの設計を語ろう]

コンクリートはセメントと砂利と砂および水を混ぜたものを型に流し込んで固めるもので、その表情は型枠の表面で決まる。(強度は配合で決まる、実にデリケートな素材である)
つるつるの型を使えば、つるつるな表面、ざらざらな表面の枠を使えば、ざらざらな表面になる。よく見られる打放しはつるつるな表面が多いが、型に使うベニヤ板そのままではざらざらになってしまうため、型枠ベニヤに塗装を施す。かつてはベニヤではなく杉板を使い木目を出す仕上げも多く見られたが、最近では高価なためか、あまり見られない。
一見、ローコストに見える打放しであるが、型枠に塗装を施したり、きれいに仕上げるために新しい材料しか使えないであるとか、仕上がり表面を保護するために無色透明の撥水材を塗るなど、下手にタイルを張るより、よっぽどコストがかかっている。
とは言え、表情の自由があり、素材感を活かした仕上げは他に見当たらないので使わない手はない。今回のこだわりはその表情について。
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■J-alleyエントランス部分の壁の表情
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