相模湖と山中湖を結ぶR413から林道に入り30分ほど、神ノ川を過ぎるとゲートがあり、その先、一般車輌は入れなくなっています。そのゲート脇にある数台分の駐車場に車を止めて、徒歩でゲートを越えてさらに奥へと進み、沢にかかった橋が登山道の始まりです。

ウォーミングアップもしないで登りだした僕らは、いきなり急な登りの連続という先制パンチを食らいます。黄色に染まった葉に日があたり、とてもきれいなのですが、手をつかなければならないくらい急斜面もあり、景色を楽しむ余裕が早くもなくなってます。

しつこく続く急な斜面も、1時間ほど登ってくると木々の紅葉はほとんど無くなり、落ち葉が積もる裸の山肌になってきました。言葉数も減り、水の補給したり意味も無く立ち止まったり、、、思うように先に進みません。

第一目標の風巻ノ頭(カゼマキノアタマ)1077mで初めてザックをおろしてゆっくりと一休みをしました。スタートの日蔭沢橋登山口(ヒカゲサワバシ)550mから一気に500m以上登ってきたことになります。しかしまだ、ここが中間地点、先が思いやられます。甘いものと水分を補給し、気を新たに登り始め、次の目標ポイントの袖平山(ソデヒラヤマ)1432m山頂を無事クリア、今日の目的地、姫次の山頂が近づくと眺望も開け平坦な尾根道になりました。カラマツもとてもきれいです。丹沢なのに、まるで八ヶ岳か蓼科のような景色です。

姫次でランチです。本やネットでいろいろ調べた中で丹沢一きれいなところだと思った通り、本当にすばらしいところです。日の当たる南斜面でカラマツに囲まれた休憩ポイントは、高所らしい眺望と抜けるような開放感が気持ちよく、いつまでもゆっくりしていたくなるような場所です。ただ当日、日はさしていたのですが、周辺には雲もあり、富士山や南アルプスなどは見えませんでした、残念。
ちなみにランチはおにぎりとバケットにチーズ、赤ワインも少々。笑)

日も短い時期なので、ランチ後は早々に切り上げ、山を下ることにしました。
へとへとに疲れ、汗びっしょりだった体は着替えをして、ゆっくり休憩も取ったつもりでも完全に冷えてしまった用です、下り始めたすぐに両足の腿がつりそうになりました。いや、もう半分つってしまったと言う方が正確かもしれません。足がビンと張り固まったようになって激痛が走り、歩くことさえ困難な状況です。こんなことは初めてで不安が頭をよぎります。ここははるか山の上、これから本当にこんな足で下りれるのだろうか?足を揉み解しながら、ゆっくりとだましだまし、一歩ずつ下山していきます。

登るときにも気になっていましたが、鹿のフンがあちこちにあります。今、丹沢は鹿が増えて日常的に目にするようになってきているそうです。僕らは出会うことは無かったのですが、Jは匂いをかぎつけ、とにかく落ち着きません。たびたびコースから外れようとするジェイにはやっぱりリードは欠かせないようです。

足が芳しくなく、変な歩き方をしていたら今度は股関節まで痛くなってきました。山道はそれなりに整備されているのですが、とにかくガレが多くて歩きにくい所です。細かいガレに乗ってしまうと、ズルッとすべるし、、、足はカチンカチンに張ってるし。「足が棒になる!」とは正にこんな状態、ひざが曲がりません、足がつっかえ棒のようで転びそうになります。そして今度は「膝が笑う!」無理して足を曲げると今度はひざが、がくがく痙攣して止まりません。誰が言ったかこの言い回し、本当に言葉どおり。一歩ごとにこんな感じで泣きたくなります。
先を歩くジェイが大丈夫?と言わんばかりに振り返り、待っててくれます。情けない。。。。4時には下山予定、遅くとも4時半には下山するつもりが橋を渡り林道に戻ったのは5時過ぎ、車に戻る頃、当たりはすっかり暗闇。
こんなこともあるから、やっぱり、山を軽く見てはいけないですね。疲れた!

帰りの車の中、「いろんな本やネットを見て、あんなに楽しみにしてたのに、登りだすとすぐにへたばって、おりるときは泣きが入って・・・なんだか見てて、かわいそう!」とまで言われてしまいました。がくっ!
実は今日のコースは丹沢有数の標高差を持つ険路なのだそうで、山頂で会ったベテランハイカーも敬遠するルートだと言っていました。そこを往復するとはあまりに身のほど知らずでした。しかし、連れの相棒もジェイもタフだなあ。。。。負けた。
さ、次は何処行こうかな。
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