ル・コルビュジエとジャン・ヌーヴェルの建築を巡りながら、
学生の頃から、これは行きたい!と願っていた 世界遺産
フォントネーのシトー会修道院に行く事が最大の目的でした。
(パリのパン屋で修行中の幼馴染みに会う事も目的のひとつでした♪)
パリ→ロンシャン→リヨン→ラ・トゥーレット→モンバール→パリ
パリを南下し、ぐるっと一周。移動は主に列車です。
モンバールという小さな街にシトー会修道院はあります。
とても小さな集落ですが、小川沿いに古い建物が立ち並び、
都市とは違う風景を楽しみたい私は、教会までタクシーで10分の道のりを、歩いて行く事に決定!
ホテルにリュックを預け、教会まで6キロと表示されたサインを頼りに、意気揚々と出発。
ところが。。。

美しい風景は続けど、そこには見渡す限りの山。部外者の私に睨みをきかす牛を横切り、ひたすら1本道を歩くのでした。
人がどこにもいない。。。こんな山奥まで来てしまって大丈夫???
修道院のクローズ時間が迫る中、
後半はランニング状態で、汗だくの中1時間後に現地に到着。
閉まりかけの修道院に頼み込んで、15分程駆け足で散策。
「うん。うん。やっぱり、いい!!!」

削ぎ落とされた装飾と引き換えに、空間の迫力と重みがありました。
とにかく「美しい」の一言。
ロマネスク教会建築の中でもクリュ二教会と対比される、装飾を一切排除したこの建物は、例えて言うなら「飛行機」や「ロケット」。必要最低限の機能ゆえに生み出された美しさがあるように思います。
12世紀の建物ですが、保存状態も非常に良く、独り占めの見学となりました。

そしてその余韻に浸りながら、英語の通じないおばさんにタクシーを呼んでもらうのを諦め、やっぱり1時間半、興奮冷め止まぬまま、山道を歩いてホテルに帰るのでした。
続きを閉じる