青は遠い色 [murmur語録]
久しぶりの五月晴れ。あまりに青い空を見ていたらふと、こんな詩を思い出して、久しぶりに詩集をひろげてみた。
青は遠い色
どんなに深く憧れ、どんなに強く求めても、
青を手にすることはできない。
すくえば海は淡く濁った塩水に変り、
近づけば空はどこまでも透き通る。
人魂もまた青く燃え上るのではなかったか。
青は遠い色。
谷川俊太郎 「青は遠い色」より
でも今の気分は、同じ谷川作品でもこっち。
空を越えて ラララ 星のかなた
ゆくぞ アトム ジェットの限り
こころやさし ラララ 科学の子
十万馬力だ 鉄腕アトム
「青」は神秘的、マイルスデイビスもピカソも青にこだわった。
これほどにさわやかな色なのになぜかブルーと言えば、憂鬱な気分を表す。青のイメージはその時その人の鏡。今日も青い星に生きる一人の男のつぶやき。