建築家コラム vol.04 / 「松井 源吾」 [建築家コラム]

スタッフ なかの

松井源吾(1920~1996)
菊竹清訓や黒川記章、内井昭蔵、伊東豊雄を知っていても、「構造家」松井源吾を知る人は建築に携わる人々の中でもそれ程多くないことであろう。
早稲田大学理工学部51号館や、江戸東京博物館、世田谷美術館、シルバーハットの構造設計を行ったのがこの人である。

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構造設計とは、建物の架構(フレーム)の設計を行うことであり、建物の架構をモデリング→解析(通常時・地震時等での応答の検討)→構造図という図面に表現する。
構造設計者は、モデリングの部分においてその能力の差が現れる。
松井源吾は、幾つもの先進的な構造手法を用い、数多くの実務をこなしてきた構造設計者のパイオニアの一人であり、早稲田大学退官後、松井源吾賞を創設し構造設計者の育成・地位の向上にも力を注いだ。 J-alleyや三茶ハウス、J-patio、T-treppeで採用した現場打ち中空ボイドスラブ工法は、松井源吾が研究開発したものである。
また、J-patioの構造設計は松井源吾が開設したORS事務所が担当し、三茶ハウスの設計は松井源吾氏の元で設計業務を行ったことのあるYF建築設計事務所にて行っており、現在ゼロワンオフィスも松井源吾直系の構造設計者と一緒に幾つもの設計業務を行っている。

早稲田大学退官前後の松井源吾は、普段は近寄り難い厳格な雰囲気を持っていた。ご自宅での会食に伺う機会があったが、酒を飲みながら研究室の学生達と和やかに会話する氏の様子は今でも強い印象として残っている。

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コメント

ん?alleyも松庵も構造設計はYFでボイドラーメン構造。M-splitは異なる構造だけどやはりYF設計。
alleyの時は、確認申請を出しても審査できないと言われ、松井先生の本を持って言って説明してやっと許可をもらいました。
今ではあちこちで使われるようになり、申請も楽になりました。T-treppeは違う事務所だけど、やっぱり同様の構造に加え、コンクリート詰めの鋼管柱を採用。柱も梁も見えない不思議な構造にはこんな秘密とこだわりがあったのです。
  1. 2005/05/18(水) 00:23:38 |
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  3. 伊藤 #GVtlOqMc
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んん?秘密ではなく、優秀な構造設計者の協力があってのこと。ですね。ちなみに、こだわりは01で間違いありません。いつも無理をお願いしてます。
  1. 2005/05/18(水) 00:37:53 |
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  3. 伊藤 #GVtlOqMc
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