ドタバタの後・ロゴ編 [murmur語録]
オリンピックロゴの問題は、まったく恥ずかしい出来事だった思います。似ているとされるロゴは、フォントの組み合わせとアレンジによるデザインですが、佐野さんのものはパーツによるグリッド、モジュールシステムのデザインで、まったく次元の違うデザインでした。見た目がちょっと似てるからと、世論に迎合して白紙になるなんて、佐野さんの脇の甘さも含め、結果は、とてもみっともない姿を露呈する事になってしまったと思います。

今回のロゴ、白と黒を反転するだけで、まったくイメージの違うロゴになります。これだけでもすごいのですが、縦横3の9グリッドの中に置くパーツの組み合わせで組み立てたデザイン手法で、アルファベット26文字もできてしまうと言うデザイン。これはもうグラフィックの域を超えた素晴らしいデザインだったと思います。そのことを理解している人がどれだけいるのでしょうか?かく言う私も説明を聞いて、なるほど!とその素晴らしさを理解しました。
・・・・と、オリンピックロゴだけに関して言えばそう思いますが、
トートバックやエンブレムの活用例の写真盗用はいただけません、これはアウトでしょう。となると、オリンピックロゴ使用の白紙撤回も止むを得ない流れとなってしまいます、汎用性のないロゴデザインと、システム化されたデザインの違いはあれど、色や形と言った部分で、何処かのデザインをちょっと拝借したのかもしれないと、、、好意的に受け取っていた私でさえ、懐疑的になってしまいます。とても残念なことです。
競技場の件も共通しますが、前向きの議論の展開と言うより、人叩きに集中して、バッシング対象になるアラ探しがエスカレートして世論が暴走すると言った怖さ、それに振り回される政治の弱さを目の当たりにすることになりました。どちらも、もう済んだことですが、本当の事が判らないのに、人をバッシングする事はみっともないことですね。第一、気持ちの良いものではありません。私個人なんて一大衆の一人ですが、身につまされる思いです。