チックコリアと隈研吾 [建築家のオフタイム]

共に時代のニーズにうまく融合し、その時代その時の表舞台に立つ人。
チックコリアはマイルスデイビスがフュージョンという新しいジャズを開拓しようと試みていた時代、マイルスバンドに在籍し一躍注目を浴びるようになった。その後、72年にリターントゥ.フォーエバーというエレクリックバンドを結成、同タイトルアルバムがビッグセールスを記録する。
このアルバムを始めて聞いた時は、唸りとも叫びとも聞こえるバックコーラスがなんとも気持ち悪く、鳥肌が立ったものだが、、、
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聞き込んでいくうちにそれが快感に変わると言う得体の知れぬアルバムで、僕のお気に入りの仲間入りを果たしている。
時代がモダニズムやアコースティックに戻る兆しを感じるやいなや、すぐさまにアコースティックバンドを結成。ソロピアノが行けるとなるとソロピアノも発表。「どうして、アコースティックやスタンダードなのかって?ファンや会社が要望するからだよ」と、本音らしきものをもらすが、、どうなんだろう?本当は人のやっているのを見てると、自分でもやりたくなっちゃうタイプなんじゃないだろうか。なんか、そんな気持ち、わかるような気がする。
ところが、そのどれもが高い評価を得て、セールス的にも成功を収めるといった才能を持ち、40年以上にわたり現在も第一線で活躍している。

一方、隈研吾もバブルの時代にはバリバリのポストモダンに乗っかり、映画の中の宇宙船のイメージだと言うインテリアなど、時代の申し子のような建築を作り活躍していた。その後、バブルもはじけると当時の派手なデザインから一転して、ガラスとルーバーを多用した落ち着いたデザインや古い民家の改築といったデザインも手がけ、見事なイメージチェンジを果たした。
とどまることのない活躍は、最近においても長崎の美術館や商業ビルなど話題作を次々とつくるなど健在で、デベロッパーの手がける分譲マンションのデザイン監修もこなすなど、あちこちで表舞台に立っている。デベのマンションにおいては隈らしさは影を潜め、やや、名前を利用されているかに感じてしまうが、その時代性や社会性に見事にマッチし、ブランディングに長けた才能も売れる建築家としては必要な要素であろう。

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