オープンハウス [01スタッフより]
staff 濱口ちょっと前の話になりますが、2つ、オープンハウスへ行ってきました。1つが用賀、もう1つが西原プロジェクトでも共同している「team2DK」メンバー、橋本直明建築設計室の最新作です。
■用賀のオープンハウス

用賀のオープンハウスは、建築家4人による戸建住宅4棟のプロジェクト。ゼロワンオフィスも事業化を検討している「集合戸建」にも通じるコンセプトが特徴で、各棟の建ち方に注目しました。

ちょうど4棟の中央部を見たところです。高低差のある地上階を基壇のように全棟で揃えて、共有のオープンスペースをつくり出しています。特にこの画像を撮った棟は、勝手口的な地下への階段やデッキスペースを共用スペースに向けてつくっていて、うまく活用していました。塀がない風景が気持ち良いです。また基壇をつくることで、道路とレベル差を設け、セキュリティー的な面も解決しています。

敷地の向かいが「自然観察林」という絶好の立地を生かして、この棟は緑に向かって全面開口のあるLDKを持ってきています。上述の共有スペースもおもしろい試みですが、やはり立地の持つ力も強烈です。
4棟まとめてみてみると、どことなく「西原プロジェクト」の建ち方と重なって見えてきました。全戸が共有する中庭スペースと緑道に面する立地を最大限生かした住戸などです。加えて、それぞれ内装(コーポラティブではインフィル)が異なる点でもイメージが近いです。
■橋本直明建築設計室・川口のオープンハウス

続く、橋本事務所の最新作は、埼玉高速鉄道の終点にも近い、とてものどかな場所に建っていました。既存の生垣や実のなる樹木などを残し生かした、戸建住宅らしい建ち方をしています。外観は下階をブラック、上階をシルバーとし、道路から見ると生垣の上に銀色のボックスが浮いているようにも見えます。

上階、吹抜けに面する廊下にあるデスクはワイドも奥行もとても大きく、住宅全体にゆとりを与えているようでした。そこに置かれた小さいけれども丁寧につくられた模型、初期提案から実施設計までに至る過程もわかるいくつかの冊子。建築家の力の入れ様が伝わってきます。

吹抜け見上げです。梁の一部を露出させて、木造らしさもちゃんと表現しています。この住宅、吹抜けのリビングダイニングを中心に内部スペース、外部スペースがお互いに関係しながら構成されているところが、一番の見所なのですが、残念ながらわかりやすい画像を撮ることができませんでした。中庭に植わる予定のシンボルツリーもまだありませんでしたし、今後の橋本事務所HPや雑誌での発表が楽しみです。
また、素材の扱い方でたくさんの新しい試みがされている点も、とても興味深かったです(何時間居ても飽きません。)。詳細については玄人好みな話になってしまいますし書きませんが、これが西原プロジェクトにも、また別のカタチとして生かされると思うと、またまた楽しみが拡がります。