虫たちの合唱:第二楽章 [murmur語録]
日中のセミの大合唱もフェードアウトしてきて、かわって舞台は夜に移り、こおろぎ系の虫たちの大合唱が盛んになってきました。
その中で俺が主役だぞと言わんばかりに一番元気なのが「アオマツムシ」。こおろぎの仲間のくせに足元ではなく、頭の上からチリリリイー!りりりー!!と鳴き声が聞こえて来る不思議な存在です。明治時代に中国からやってきた外来種なんだだそうです。

東京のど真ん中で発見され、街路樹伝いに郊外へ広がり、今では関西から九州まで勢力を広げているらしく、今では都会の秋の夜、耳に入ってくる虫の声はこのアオマツムシがほぼ制圧したような感じです。いたるところにいるというわけではなく、裏道より表通りなど、にぎやかなところのほうがたくさんいるように思います。それと、雨の日はややおとなしく、地面近くからの声のほうが優勢に感じたりします。その時によって微妙に変化するあたりがまさに自然なのですね。、、ちなみに小学校低学年までは世田谷区で育ちましたが、その頃はアオマツムシの音を聞いたことがなかったです。
秋の夜と言うと、リーん、リーんとか、コロコロとか静かな虫の声をイメージしますが、このアオマツムシの音(ね)は決して不快な音ではないのですが、とても大きくて、車が行き交う大通りでも響き渡るほどです。ちょっと情緒にかけるかもしれません。
幸い深夜には少しトーンダウンして足元のほうから、チリチリ、コロコロと繊細な虫の音が目立ってきます。
個人的には深夜の静けさのほうが秋を感じます。