こだわりのデザイン--5: ガラスブロック照明 [ゼロワンの設計を語ろう]

今度のこだわりデザインは特製照明器具。
建築に照明は機能的に必須なものであるだけでなく、演出装置としてもかなり有効なアイテムだ。

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照明が灯ると昼間とはまったく違った雰囲気になる。さて、この写真の中にこだわり特製照明があります、どれでしょう?
上の写真はJ-patioのエントランス。実はこの下は自転車置場になっている。
照明の問題は光っているときは美しくても、器具に明かりがともっていないときの存在は実に邪魔に感じてしまうこと。ガラスも同じことが言えるのだが、光がないときは沈んで見えてその魅力は半減にとどまらず、逆にその存在がマイナスのイメージにさえなりがちだ。そこで、照明計画の際はなるべく間接照明にしたり、ダウンライトを多用して照明器具の存在感を無くすようなデザインをすることが多いのだが、最近のお気に入りはコンクリート床スラブに穴をあけガラスブロックを使った「建築化照明」だ。
スラブに正方形の貫通する穴を開け、その途中に裸電球を設置するための器具を埋め込み、ガラスブロックで上から蓋をしてあるだけのものなのだ。建築に完全に溶け込む。
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■見上げたときの正方形の開口部は天井のアクセントのようでかわいらしい。

この写真はエントランスの下にある自転車置場の天井を見上げたところ。ぽつぽつと開口部が光って見えるが、これが建築化照明(GB照明)を見上げた姿で正方形の穴が開いているだけだ。(真下から見れば、ボール型の電球が見えるが、それはそれでかわいらしいアクセント)この写真は自然光が入ってきている状態で照明はついていない。夜はオレンジ色の電球色の蛍光灯が灯る。
昼はトップライトにもなり、夜は上の写真のようにエントランスを彩る演出照明に早変りして、同時に下の自転車置場の照明を兼ねると言ったとても合理的なものだ。
見た目はとてもシンプルに見えるがゆえ、応用範囲も広い。使っている器具は決して高価なものではないが、防水処理のディテールや細かい作業と高い施工精度が必要など施工者泣かせな代物である。

で、上の答え:こだわり照明はエントランス床の左側に連続して見える正方形の照明。表面は歩くことができるガラスブロックだけで照明には見えない。商品名ではプリズムガラスと呼ばれている。わかりにくい場合、上の写真をクリックすると大きくなります。

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J-patioM-splitで大活躍のGB照明。お気に入りと言うだけあって、あちこちで使っている。使い方もいろいろ。いわゆる照明器具では得られない光がさまざま。
左上から、演出用に特化したアレンジ版、アイストップに使っている。片持ちの外廊下を貫通する光がスラブを軽く見せる。下の写真に移って、上から見た昼間の自然な感じ。最後は共用部の上下からの光りも新鮮な雰囲気。まだまだ応用範囲はありそうだ。
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