オリーブ [建築と植栽]
staff 濱口オリーブというと地中海のイメージが強いですが、最近は観賞用として、このあたりでもよく見かけるようになりました。小さな木でも数万円することがあり、比較的高級な樹種の部類に入るのですが、「sakuramira」の植栽選定の際、かなり大きなものが割合良心的な価格で手に入ったため、サブのシンボルツリー的な存在として、植えることになりました。

sakuramiraのオリーブ
葉っぱが小さく、表がオリーブ色とも言うように鮮やかなグリーン、裏が銀白色をしていること、また樹皮も灰緑色で明るいことから、植栽全体が、さわやかなイメージになりました。
日本での栽培は香川県の小豆島が有名で、香川では県木、県花にもなっているのですね。たしかに「地中海」と小豆島のある「瀬戸内海」はどこか通じる部分があると思います。
日本最古のオリーブの木は、明治11年のパリ万博から持ち帰られたものが、神戸の湊川神社に植わっているとのことで、その画像がコレなのですが、大きく立派に育った樹形や周囲のしつらえからも、一見オリーブとは思えない「和」な様子。すっかり日本に馴染んでいますね。
それからオリーブといえば、オリーブオイルだと思います。意外だったのは、果肉から採れる唯一のオイルなのだそうです。絞って、水と分離させた残りの油がオリーブオイル。
J-alleyの入口にも鉢植えのオリーブがあるのですが、小さいながらも、なんと実が1つなっていました。この実からもオリーブオイルが数滴抽出できるはず。

J-alleyエントランスのオリーブ
オリーブの木に花を咲かせ実をつけさせるのは、なかなか大変なことのようで、樹齢8年以上で、かつDNAが同一の花粉には反応しないため、2本以上を隣接しないといけないそうです。この小さな木がどうやってその難条件をクリアしたかは定かではありませんが、より一層、貴重な実に思えてきます。

小さな木に実ったオリーブの実
ちなみにオリーブオイルをおいしく保存する方法は「光」にあてないこと。なんともオリーブオイル独特の緑色は葉っぱと同じ「クロロフィル」が含まれているためで、葉っぱと同様に光に当たるとオイルが光合成をして、結果酸化して悪くなってしまうのだそうです。化学的な説明には、だいぶ不足がありそうですが、なんとなく納得がいく話ではあります。
最後に余談ですが、ポパイの恋人オリーブは、本名がオリーブ・オイルとのこと。オリーブって女性誌にもなっていて可愛いイメージがありましたが、そっちのオリーブだったんですね。。
『オリーブ』(学名: Olea europaea )
分類: モクセイ料オリーブ属 常緑広葉樹 、高木
分布: 本州(南関東以西)、四国、九州、沖縄
樹高: 2~15m
花と開花:5~7月 乳白色の鐘形小花
結実月: 10月~11月 長楕円形の核果
樹形:楕円形
樹皮:灰緑色でコブが多い
葉: 細い楕円形で、表は緑色、裏は鱗片が密生して銀白色