建築の賞 [01スタッフより]

staff 濱口

建築家ピーター・ズントーが建築界のノーベル賞「プリツカー賞」を受賞とのことです。ニュース記事にもありますが昨年は「高松宮殿下世界文化賞(建築部門)」を受賞しており、文句無く世界的な建築家の1人です。

今回はちょっとマニアックなネタですが、建築家が表彰される「賞」について気になったので書いてみます。
まず代表的なのが、やはり先述の「プリツカー賞」でしょう。歴史は1979年からと比較的浅いのですが、それだけ自分が知っている建築家が名を連ねている印象があります。日本人では丹下健三(1987)、槇文彦(1993)、安藤忠雄(1995)の3名。安藤さんが受賞してからそろそろ15年、次の日本人は誰かと期待してしまいます。
ちなみに今回知ったのですが、この権威ある賞の審査員に坂茂(ばんしげる)氏が参加されているのですね。坂さんもポンピドゥーセンターの分館が今年完成予定であったりと世界的に活躍されている日本人建築家の1人です。




プリツカー賞以外では、アメリカ建築家協会の「AIAゴールドメダル」と王立英国建築家協会の「RIBAゴールドメダル」が代表格に挙げられます。AIAが1907年から100年以上、RIBAについては1848年から150年以上と、ともに重ねた歴史の重さを感じられる賞と言えます。歴代の受賞者リストには、コルビュジエ、ミース、ライト、アアルト・・・と巨匠という巨匠は顔を揃えています。
またまた日本人をピックアップすると丹下健三(RIBA:1965,AIA:1966)と安藤忠雄(RIBA:1997,AIA:2002)のお二人がなんと3大建築賞を全て獲得していました。特にAIAゴールドメダルは該当者なしの年も多く、またその他の年でも主催国であるアメリカ人建築家の受賞率が高いため、長い歴史はあれど外国人建築家は超スター級でなければ受賞できない傾向があります。ちなみに最近ではRIBAゴールドメダルを伊東豊雄が2006年に受賞しています。

それから冒頭にも出てきた「高松宮殿下世界文化賞」があります。日本が主催する文化賞で「絵画」、「彫刻」、「建築」、「音楽」、「演劇、映像」の5部門があります。建築以外の部門は恥ずかしながら知らない人も多いのですが、建築部門受賞者の顔ぶれからするとおそらくその世界ではとても有名な方々なのだと思います。。
建築部門で注目すべきは昨年(ピーター・ズントー)と一昨年(ヘルツォーク&ド・ムーロン)、2年連続でスイス人建築家が受賞していることです。一般にはあまり知られていないようですが、この10年ほど前からのスイス建築の世界的躍進がよく表れた結果かと思います。

スイスの建物というと「アルプスの山小屋」的イメージが強いかもしれませんが、現代的なデザインの建築が実はたくさんあります。どんなデザインなの?と思われる方は百聞は一見にしかず、それぞれの作品を見てもらうのが手っ取り早いかと思います。

・ピーター・ズントー(Wikipedia)

・ヘルツォーク&ド・ムーロン(Wikipedia)

最後に、今回使用した画像ですが、スイス建築の持ち合わせがなかったので、日本にある建築です。外壁の一部を拡大したものですが、見ての通り「表面のテクスチャー・素材」にこだわっている点はスイス建築との共通項かもしれません。建築デザインをやっている学生・設計者ならきっと分かるはずの、今回のネタにふさわしいちょっとマニアックなセレクトにしてみました。

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