入江正之講演会 [建築家のオフタイム]
先週の金曜日、入江正之の講演会に行って来た。懐かしい会場の早大理工学部57号館は、調べてみたら池原義郎先生の最終講義以来で15年ぶり。そのときは安藤忠雄もいたんだよなあ、なんてことも思いながら会場へ向かった。ちょうど、今の新建築に出ていて、見てみたかった古谷さん設計によるカフェが出来ていたり、キャンパスは大きく様変わりしていたが、18階建ての研究室棟や教室を結ぶブリッジなどどれも健在だった。

前回の目黒で行われた授賞式記念講演と比べ、今回は場所もホームグラウンドと言うこともあり、終始、和やかな雰囲気のなか、入江さんの楽しくユニークな語り口など、本来の人柄がそのままが出ていた。「場所との応答をとおしたデザインを求めて」「住まうことの直感を喚起する舞台」・・・変らぬ熱い思いと建築に対する姿勢が、まっすぐに僕の奥深く中に入ってきて、よみがえる記憶とともに、湧き上がるアイデアやヒント、こみ上げてくるエネルギー、得体の知れぬ安堵感に包まれた講演であった。あー僕の原点はここにあったんだと、再認識した。共通言語をもつ意味でも、オフィスのスタッフも連れてくればよかったなと思った。次は声をかけよう。