Sound of Silence:曲を分析 [建築家のオフタイム]

サウンド・オブ・サイレンスはどのようにして作曲されたのか、特にこの曲に関しては特別に興味がある。
決して感性の趣くままに作り上げたものでないはずだ。もちろん感性なしではありえないが、どちらかと言うと理性で組み立てたと思われる。実に単純明快な音楽理論に基づいた構成になっているからだ。
ちょっと音楽の話。
(専門家ではないので責任もてません。しかも長い。ご了承ください。笑)
AmやCと言うコードがある。和音の呼び方のことだ。
日本では音符はドレミ、のことをイ短調、ハ長調と言うように「イロハ」で呼ぶが、ドイツではA(アー),B(ベー),C(ツェー)と呼ぶ。よく楽器のチューニングをするときは「ラ」の音で行うが、これはラに当たるのが「イ」「A」つまり始まりの音だからだ。
ドレミファソラシ=ハニホヘトイロ=CDEFGABということだ。
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基本となる音のことをルートと呼ぶ。「ド」=「C」をルートとした和音がド.ミ.ソ。「F」の場合はファ.ラ.ド.「G」はソ.シ.レ。と言ったようにすべての音階が基本になった和音があり、ほとんどの音楽はこのコードと呼ばれる和音で伴奏がつけられる。
曲つくりの場合もコード進行を決めて曲を書いたり、逆に後でコードに落としていくやり方がある。もちろん、コードを探しながらメロディを導く同時進行もある。
Amのように小文字のmがつくのはルート音の3度上の音を半音下げることを意味する。マイナー、単調とも言う。何もなければメジャー、長調と言うことだ。細かく書くと本になってしまうので、ここまで。(ボロも拡大するだろうし)

前置きが長くなったが、Sound of Silenceを分解してみるととても面白い。
Dm=レ.ファ.ラそのまま、八分音符でルート音から二つづつ並べてみる、
レ.レ.ファファ.ララ.ソ-(一音下げCに変わる)
そのままC=ドドド.ミミ.ソソ.ファ-(一音下げる)、
コード音を順番にそのまま並べるとSound of Silenceになる。しかもこの間、コーラスはルート音だけである。レレ.レレ.レレ.ド-(ルート音)ドドド.ドド.ドド.ファ(ルート音)この後もほぼ似たような展開が続く。
音楽と言うよりは数学のような音符配列パズルの組み合わせ!しかもコードを分解しただけ。まるでバイエルの勉強のような音符の羅列があのサウンドオブサイレンスになるのだから驚きだ。
これほどシンプルに、言葉で説明できる曲が他にあるだろうか?
それだからこそ、安定感があり飽きないフレーズを作り出しているのだろう。他に平行調と言った同じようなコードの長調と単調の組み合わせであるとか、非常に初歩的理論に元ずく曲つくりが多いのがサイモンの初期の作品の特徴と言える。「水曜の朝、午前3時」と言う曲のコーラスなんて、絶対に楽譜上で音符を操作して付けて、その後、音符を追っかけて自分自身「なるほどねえ、ちょっと歌いづらいけどいい感じだ」なんて言いながら、歌っていると思う。

建築設計も同じようなことがある。理詰めでまずは線を引き、それを形にして、そっか、なるほどね!と、展開していくスタディの場合もある。イメージが先行する場合と、後からイメージを固めて肉付けと修正をしていくやり方。ものつくりはそのプロセスが結果ににじみ出るところも面白い。

⇒「Sound of Silence:歌詞を読む」へ
⇒「Sound of Silence:とサイモン&ガーファンクル」へ

コメント

初めまして、曲作りのこと、建築と
に似ているという理論、楽しく拝読
いたしました。
私のサイトでご紹介してもよろしい
でしょうか?
私もフォルクローレのグループで
過去に歌ったりしていて、S&Gは
大好きです。語るほどのなにもない
のですが、楽しませていただきました。
しつれいします。
  1. 2005/11/01(火) 21:24:14 |
  2. URL |
  3. seto.y #YXcPWOc2
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